想像すること

みなさん、こんにちは。
SHIPヒューマンリソース推進室の若林です。
 
毎日暑い日が続きますが、SHIPでは夏季休暇があります。みなさん、忙しいですが協力し合って、それぞれ夏休みを取ってリフレッシュしてくださいね。
 
今回は利用者支援をする上で想像することの大切さについて考えてみたいと思います。
 

 
最近現場で利用者のアセスメントに悩む声をよく耳にします。
しっかりとアセスメントをしたいのだけど時間がない。
どうやったらいいかわからない。
アセスメント不足のままの支援でうまくいく人もいるが、うまくいかない人も出てきてしまう。
なんて声が聞かれます。
 
来年度から、フォーマルなアセスメントができる仕組みを整えていこうと思っていますが、アセスメントはフォーマルなものだけではありません。
 
現場ではインフォーマルなアセスメントも、とても有効です。
ただし、フォーマルなものとは違って決まった形があるわけではありません。
アセスメントしたいことに合わせてつくれます。
 
何を把握したいか教えてくれれば、フォーマットは一緒に考えますよ。
 
ただし、インフォーマルアセスメントはフォーマットがあればできるわけではありません。
 

 
 
何が必要なのか?
 
専門的な知識と想像力が不可欠です。
 
まずは観察から利用者の行動や状態を把握します。
現場で良く見かける間違いは、自分の尺度で利用者の行動を考えてしまうことです。
支援していく上で必要なことは、自分という狭い領域に固執せずに、あらゆる可能性を障害・病気・脳機能の違いに対する知識を根拠として、利用者の行動理由を想像していくことです。
 
知識がないと自分の経験則に頼るしかありません。
想像できなければ、自分の枠にはめて考えるしかありません。
 
10年支援経験があったから何人の人を知ったのですか?
 
20年支援してきたから、すべてわかるのですか?
 
色々な事業所で困難事例の相談を受けますが、困難事例で悩んでいることのほとんどは支援者の経験と知識では理解できず、どう支援したらいいかわからないことが原因です。
アセスメントする上で経験はアドバンテージになるとしても、基本となるものではないと考えています。
いくら経験があろうと、新しい利用者はその都度新しい出会いです。
似たタイプでも違う人です。
 
障害を持っていようと、持っていなかろうと、一人ひとりすべて違います。違うから違う支援が必要です。
 
それが個別支援です。
 
どんな療法も技法も利用者に遭っていなければ効果は出ません。
 

 
個別支援に必要なことがアセスメントです。
 
アセスメントは行動を観察するだけでなく、知識があることを前提に、行動の原因をその都度想像していくことです。
そして、個別支援ではどうしたら利用者ができるか想像することです。
 
そのために知識を広げ、固定概念なく新しい発想をしていくことです。
 
一緒に学びましょう。
 
一緒に考えましょう。
 
今までどおりいつでも相談してください。
そして、明日には少しでも質の高い支援が利用者に提供できるように
一緒に頑張っていきましょう。