【職員インタビュー】背中を押してくれた、「それは強みです」の一言

「こんな経歴で恥ずかしいのですが……」と面接で言ったら、
「こんなに様々な経験をされているなんて強みですよ」と返ってきた。

その一言が、キャリアを大きく変えるきっかけになりました。

今回は、2024年7月に就労継続支援B型事業所「エスプリドゥ」で働き始めた職業指導員の柴田さんに、
これまでの歩みや現在の仕事への思い、そしてこの職場ならではの魅力について、
じっくりお話を聞いてみました。

 

バンド活動からはじまった、波乱万丈のキャリア

――まず、福祉の世界に入ったきっかけを教えてください。

柴田さん

10代のころは、バンドのボーカルをやりながらフリーターとして生活していました。岐阜出身なのですが、高校を中退して上京して、夢を追いかけていたんです。

ただ、20歳を過ぎたあたりから「手に職をつけなきゃ」と思い始めて、保育士を目指すことにしました。5つ年下の弟がいたこともあり、中学の卒業文集にも「いずれ保育士になる」と書くくらい子供が好きでした。

高卒認定試験から勉強をやり直して、区立保育園で非常勤職員として働きながら、通信の短大で学んでいました。

家族がいたので実習のために長期間休むことが難しく、保育士の国家資格は後回しにして、まずは保育園での勤務経験で認められる「児童指導員」の資格を持って就職活動に臨みました。

 

――それで福祉の施設に採用が決まったわけですね。

柴田さん

そうなんですが、てっきり子ども関係に配属されると思っていたら、実際は重度身体障害者の生活施設への配属だったんです。

正直、戸惑いはありました。でも当時はずっとフリーターや非常勤として働いてきたので、「初めての正規職員になれた」という喜びの方がはるかに大きくて。子どもの仕事ではなかったけど、まずはチャレンジしてみようと思って飛び込みました。

 

その人の最後を、どう彩るか

――障害福祉の仕事を続けていく中で、何か心に残る出来事はありましたか?

柴田さん

はじめて施設の仕事に入ったとき、担当についた利用者様がかなり拒否の強い方で、「半年から1年は慣れないよ」と言われていたんです。

業務上は毎日その方のそばにいられるわけじゃなかったんですが、休憩のたびに、仕事が終わるたびに、自分からその方のお部屋に足を運びました。それを続けていたら、1週間から10日ほどで笑顔で迎え入れてくれるようになりました。

自分の行動次第で、心を開いてもらえる。そしてそれがよりよい支援につながるんだ」ということを、最初の入り口でしっかり感じることができたのは、本当に大きかったですね。

 

――保育の仕事と、障害・介護の仕事では、関わり方に違いはありますか?

柴田さん

保育はいわば「未来をつくる」仕事なので、軌道修正や基盤づくりのために、時に厳しく導くことも必要です。でも、高齢の方や障害のある方との関わりでは、やはり「受容」の方が大きな役割を担うと思っています。

今の時代の正解や常識に当てはめるよりも、その人が生きてきた人生をしっかり受け止めて、そのうえで現代の社会に上手く溶け込めるよう寄り添う、というイメージでしょうか。

とくに施設で関わっていた施設は、亡くなっていく方の多い現場でした。だから「その方の最後をどう彩るか」というのが自分の中でずっとテーマで。

同じ一日でも、一言あるかないかで、気持ちよく終われるかどうかが変わってくる。その積み重ねがその人の人生をどんな色にするかに関わっているんだと、強く感じながら働いていました。

 

「パン屋さんが職員募集してるよ」—— 妻の一言がきっかけに

――「エスプリドゥ」に入ったきっかけを聞かせてください。

柴田さん

障害福祉の施設で働いてきた中で、異動のストレスや環境の変化が重なって、精神的にかなりしんどい時期がありました。そこで、以前やっていた保育士への転職にチャレンジしてみました。

40歳近くになって「最後のチャンス」だと思って飛び込んだんですが……
正直、自分が思い描いていたものとはだいぶ違っていて、挫折しました。

それで、介護福祉士の資格を活かして仕事を探していたときに、一緒に求人を見ていた妻からパン屋さんが職員募集してるよって言われたんです。

 

――パン屋さん?

柴田さん

そう、「パン屋さんが福祉施設なの?」って、最初は本当にびっくりしました。

就労継続支援B型というのが、自分の中でそこまで身近なイメージがなかったんですよね。障害福祉といえば生活施設、介護といえばデイサービスや老人ホーム、そういうイメージしか持っていなかったので。

でも、「これは見てみたい。どんな世界があるんだろう」という好奇心が勝って、応募してみることにしました。

採用情報

――面接はいかがでしたか?

柴田さん

転職が重なっていたので、正直かなり不安でした。「こんな経歴で恥ずかしいのですが……」と言ったら、「こんなに様々な経験をされているなんて強みですよ」と言ってもらえて、とても救われたような嬉しい気持ちになりました。

それまでの転職活動では、履歴書を出した途端に面接が終わってしまったこともありました。だから、自分のこれまでの職歴を「強み」として受け取ってもらえたことが、本当に嬉しかったんです。

きっと、法人として中途採用を積極的に歓迎する空気があるから、自然と受け入れのハードルが下がっているんだと思います。

 

「絵を描く」ことが仕事になった日

――今はどんな仕事をされていますか?

柴田さん

職業指導員として複数名の利用者様を担当し、それぞれの目標に向けて日々の振り返りや作業提供をおこなっています。

ステップアップを目指している方もいれば、「エスプリドゥ」で長期間働き続けることを目標にしている方もいて、一人ひとり求めている道が違うので、同じ支援が誰にでも当てはまる、ということはないですね。

 

――印象に残っているエピソードを教えてください。

柴田さん

休憩中にいつも絵を描いている利用者様がいらっしゃいました。

その方は体調の整わない日が重なり、パン作りの作業に参加できないことが多く、申し訳なさをずっと感じておられました。

自分に何ができるだろう?
支援の方法を試行錯誤しました。

実はわたし、趣味の推し活を通して『グッズ化のノウハウ』を持っていたんです(笑)。

そこで、「私が必ず生産性のあるものにするから、自信を持って絵を描く作業をしてほしい」とお伝えしたところ、すごく一生懸命取り組んでくださるようになって。

今では、その方が描いたイラストがキーホルダー、トートバッグ、フレークシール、付箋になって、お店に並んでいます。

お客様から「可愛い」と言っていただけて、本当によく売れているんですよ。ご本人はもちろん、ご家族も計画相談の支援員さんも、すごく喜んでくださって。「やってよかったな」と心から思えた経験でした。

※計画相談とは、障害のある方の希望する生活を実現するために、障害福祉サービス等の利用をコーディネートするサービスのこと

 

「居場所」であることと「仕事の場」であること —— その間で考え続けること

――逆に、難しさを感じていることはありますか?

柴田さん

統合失調症をお持ちの方で、私生活の不安定さから、通所中にも不安定な場面が続いていた方がいらっしゃいました。

相談支援専門員や成年後見人の方々と連携し、生活面を丁寧に整えていくことで、集中力や通所率がぐっと上がり、ご本人も「お金が貯まってきた」ととても喜ばれていた時期がありました。

しかし、しばらくすると再び私生活が揺らぎ、また不安定な場面も増えてしまうことがありました。私たち就労支援施設の立場として介入できる範囲には限界があるため、「良い状態を保ち続けることの難しさ」には、とてもジレンマを感じます。

だからこそ、長期的な目標を設定し、日々のアップダウンに一喜一憂せず、スモールステップの成功体験を積み重ねていくという支援スタンスの重要性について、身をもって体験することができました。

 

――就労支援において、大切にしていることを教えてください。

柴田さん

あくまで「就労継続支援」なので、「通っているだけでお金がもらえる」という感覚にはなってほしくないんです。金銭が発生する「仕事」であることを理解して、責任ややりがいを持って作業に取り組んでもらえるように支援することが必要だと思っています。

一方で、社会とのつながりの場、居場所としての役割も強く求められているのが今の現実です。どんな方でも、その方ができることを見つけて、特性に合った作業に取り組んでもらうという姿勢は大切にしています。

ただ、プライドを持って真剣に取り組んでいる方がいる中で、「ただいるだけ」になってしまうことは健全ではありません。だからこそ、どんな方にも生産性のある仕事を創り出していく努力を、スタッフ側が諦めてはいけないと感じています。

 

「自分の色を、遠慮せずにいられる場所」

――最後に、「エスプリドゥ」という職場のらしさを、自分の言葉で表現するとしたら?

柴田さん

自分の色を、一切遠慮せずにいられる場所、だと思います。

自分が主張したいことを主張するためには、相手の考えも受け入れる。そういうことが、自然にできる人たちが集まっている職場だと感じています。「やりたい」「変えたい」と思ったことに対して、我慢しなくていい。そういう意味で、本当にやりやすくて、やりがいのある職場ですね。

職員の方たちも、様々な職種を経験したうえで「エスプリドゥ」を選んで働いている方が多くて。何となく働いているわけじゃなくて、それぞれの経験を活かしながら、利用者様をどうサポートできるかを常に考えている。本当に心強い仲間だと感じています。

 

――転職を考えている方へ、メッセージをお願いします。

柴田さん

今の仕事や生活に違和感を感じていたり、自信をなくしている方がいるかもしれません。私自身、SHIPに入る前は転職がうまくいかずに自信をなくしていました。でも、ここでは「様々な経験が強みだ」と受け入れてもらえました。

職場でも新しい提案をすると「ぜひやってみましょう」と言ってもらえる。恥ずかしいとさえ感じていた職歴が、誇れるものになりました。

迷っているなら、ぜひ一度応募してみてください。自信を持っておすすめできる法人です。

 


 

柴田さん、ありがとうございました!

「強みですよ」の一言が転機になったように、柴田さんの関わりが誰かの転機になっているのかもしれません。

これからも、一緒に可能性を見つけていってください!

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