【悲報】「いびきの治療で『のどちんこ』を取る話」~手術の巻~

手術当日

いざ出陣

 

病院に到着すると、軽めの診察を受けて待機室へ

 

すぐに

点滴で栄養剤、抗生物質、痛み止めを注入される

そして、ゼリー状の表面麻酔を30分くらい口に含む

 

口の中の感覚が麻痺ってくるのが分かる

口の中に30分もとどめておくのは苦痛だ

 

30分後に看護師さんに呼ばれて

「(また検査かなんかかなぁ・・・)」と思っていたら

突如、手術開始となる

 

こころの準備がまったくできていない

突如、祈るような気持ちが吹き上がる

 

 

ゴーグルを装着されて手術が開始となりそうだ

ゴーグルはなぜする?

レーザーだからか?

 

姿勢は椅子に腰掛けた状態で

首を後ろに倒す姿勢となる

 

目を開けて手術の状況を見渡す余裕はない

ガッツリと目をつぶって

スーパーびびりながら待機じゃ

 

 

レーザー手術の前に

局所麻酔を喉に打つ

5回くらい打つのだが、コレが最悪だ

 

「では、麻酔を打ちますよ〜」

一発目、二発目、なんとか大丈夫。

 

 

三発目、

「ウオエェェェ〜〜」

 

 

嚥下症状(おえつ)が出てしまった

めちゃくちゃ気持ち悪い…

 

どんな気持ち悪さかというと

海で塩水を間違って飲んで、それが鼻に逆流した感覚だ

とにかく吐きそうになるのだ

 

「力を抜いてくださ〜い」

「あ〜って声出してくださ〜い」

を何度も何度も言われます

 

どうやら三発目は不発だったようだ

 

まわりの看護師が鼻をつまんでくる

何のためにつまむんだ?

 

 

もう、力を抜くことなどできないし

「あ〜」と声を出すことも難しい

 

「頑張ってくださ〜い」

「力抜いて〜 もう一回、いきますよ〜」

 

 

「オエェェ、、」「ウオエェェ、、」

苦しすぎる

 

もう一人の看護師が

肩を押さえつけてくる

 

拷問だ

痛みとは少し違う

 

喉へと直球の苦味が突撃してくるのだ

強制的に嗚咽を誘うのだ

 

 

何度も何度も続く

拷問だ

 

新しいタイプの拷問だ

もう限界かも知れない…

 

と、そのとき、ちょうど麻酔注射が終了

あぁ、救われたかも・・・

 

 

ちょっとの休憩タイム到来

必死にツバを飲み込んで

必死にツバを飲み込んで

 

「(オエェェ~口の中の味が気持ちわりぃ…)」

「(あぁ、手術、やらなきゃよかった…)」

 

 

休憩も束の間、

「では、レーザーしますよ」と声かけ

 

いよいよ手術本番スタート

 

 

うぉぉ〜~~

思ったより痛い気がする…

 

 

口の中から鼻にかけて

皮膚の焦げる臭いがする…

 

舌の上には

焦げの味がする…

喉が焦げてるよぅぅ…

 

 

気持ちわりぃ・・・

 

そして、

喉の奥を細い鋭利な器具で

くり取られているような鈍痛があるぅ

 

削り取られているといった方が適切か?

 

怖い

痛い

 

ん? でも、耐えられる範囲か?

 

まわりの看護師が

「あ〜って声を出して〜」

「力を抜いて〜」

 

いや

ムリムリムリムリ〜

ゴリゴリに力んでいるのが自分でも分かる

 

 

でも、一応「あ〜」って声を出してみると

「あ”〜ぁぁ(ポコポコポコ)」って、

喉に穴が空いて、

空気が通り始めたような音が鳴ってる…

 

 

一回、休憩

 

 

もう必死にツバを飲み込む

目から涙が出まくってる

 

 

 

「では、もう一回いきますよ〜」

 

第二弾

少し冷静になってきたかも

 

今度は真ん中をやっているなぁ…

そういえば、さっきは右側だったなぁ…

 

ん?真ん中ってことは、

今、のどちんこを焼き切ってるのか?

 

 

色んな考えが頭をよぎる

少しだけ、痛みにも慣れてきたかも

 

 

一回、休憩

 

ツバを飲み込んで、よし、頑張るぞ!

って、待てよ。

 

ツバを飲み込んだとき、もしかしたら

のどちんこも一緒に飲み込んじまったんじゃないか?

 

 

とにかく気持ちわりぃ

口の中、焦げ臭い

 

「では、最後ですよ〜」

「頑張ってください!」

 

ハッ、さいご?

(我に戻る)

もう必死

 

よし、最後だ

頑張るぞ

 

応援してくれている人たちのためにも!

 

 

「もう少しですよ〜」

「力抜いて〜」

「あ〜って言って〜」

 

最後はもうなすがまま…

 

 

すんげぇ小さい声で「ぁぁぁ…」とか言ってる

というか、呼吸が続かない

 

 

もうダメじゃ…

 

 

「はい!終わりましたよ〜」

 

 

ううぅぉぉぉぉぉ~~~~

終わったぁぁぁぁ~~~~

 

もう痛めつけられなくてすむんだ

(このときの安心感はエグかった)

 

さっきまでは

必死に飲んでいたツバも

 

終わった今では

ゆっくりと飲み込んでいる

 

 

ようやく終わった

 

 

「最後に、炎症止めの注射を打ちますよ〜」

 

 

って、終わってね〜じゃん・・・

 

 

「オエェ?」

 

(おやっ 大丈夫だぞ )

 

ここまで来たら注射は余裕だ

なんせ色々ありすぎて、喉の感覚はマヒっているから

 

けっきょく仕上げに2本も打たれました

でも嗚咽ナシ

 

ようやく本当に終わったのだ

 

 

「ありがとうございました」

と声を出してみる

 

声質は変わっていないようだ

ふぅ~ よかった~

 

緊張からの急な脱力状態で手術室を後に

リカバリー室へとフラフラになりながら歩く

「では、今から13時(90分後)まで休んでいてください」とのこと

 

 

ひと目がなくなった今、

 

えぐり取られた喉の状況が気になりはじめる

 

まずはゆっくりとツバを飲み込んでみる

 

なにかが引っかかっているような感覚あり

皮膚片が引っかかっているような感覚あり

 

何度もツバを飲み込んでみる

 

皮膚片のような感覚は取れない

 

『術後はカプセルが引っかかっているような感覚が出ます』

と、術前の紙に書いてあったのを思い出した

 

おそらくその術後の症状なんだろう

気にならなくなるまで諦めよう

 

 

「オェ」

 

軽くエズく

 

まあいい

終わったことだ

 

とりあえず、今はやることもないので

今の手術の状況を思い出しながら

この文章を書きとめている

 

 

そんなこんなで術後45分ほどが経過・・・

 

違和感や痛みにも慣れてきました

痛みもさほどありません

 

息を吸ってみると

いつもよりも通りがいい感じ

 

気のせいか?

いや、気のせいではない

 

呼吸の通りが明らかにイイ感じだ

 

 

でも、これから二週間、

かなり本気の痛みが続くらしいぞ

 

 

90分ほど経っただろうか

主治医が術後の診察に来てくれた

 

「うん。キレイにできました。大丈夫ですね」とのこと

 

 

あとは事務的に

処方箋(主に痛み止め)をもらって

すぐ近くの薬局を紹介されて

 

「この足で薬局に行って、すぐに痛み止めを飲んでください」

とのこと。

 

 

これからどんどん痛くなっていくのだろう・・・

 

ある程度の覚悟を決めるとともに

今回の手術編の話は終了させていただきます

 

それでは

アディオス・アミーゴ

 

~術後の痛みの巻へ(つづく)~