職場での発達障害との上手な向き合い方

昨年に引き続き、立川市教育委員会主催『職場での発達障害との上手な向き合い方』講座の講師を任命され登壇しました上田と申します。

実は、残念なことに参加者が少なかったんです…

なんでだろう…?

その理由をずっーと考えていたのですが、ようやく謎が解けました!

この日(9月15日)は、安室奈美恵さんの引退コンサートとバッティングしていたからでした!

このエピソードをそのまんま講座で伝えてみたのですが、

「………………(し~~~ん)」と、全員 真顔で静まり返っていました…

あの時の凍りついたような視線… 教室内の空気… 思い出すだけで怖くなります。

やはり、余計なことは言わないに越したことがないと学びました。

 

 

さて、平成28年の4月より『障害者差別解消法』がスタートしていること知ってますか?

障害=生活の中で社会との間に発生する『生きづらさ』のこと。

だから『社会的障壁』と呼ばれています。

社会的障壁をなくせば、生きづらさはなくなるはず。

だから、障壁にならないよう合理的配慮しよう!というのが、この法律のポイントです。

この合理的配慮とは『義務』なのか?

実はコレ『努力義務』なのです。

なぜ禁止ではなく努力義務なのか…?

<例えば>

障害のある人から社会的障壁を取り除いて欲しいと要求されました。

要求を受けたあなたは、あなたのできる範囲で対応しましょうってのが努力義務です。

(あなたに過度な負担のない程度に配慮しましょう→合理的に配慮しましょう)

※ちなみに行政機関での障害者差別は禁止です
<例えば>

お店の玄関に段差があって車イスで入れない。

スロープをつけてほしい。←改修費用は過度な負担

よって、話し合いの末『店員が協力して安全に乗り越える』という合理的な手段を用いて配慮することになりました。

このように、障害者者別解消法では、

障害者の求めに応じて、話し合いの末に、合理的な配慮を検討する流れが基本です。

 

 

話は戻って、この講座の趣旨となる『発達障害への合理的配慮』はどうするか?

発達障害の人を見かけても、見た目に『生きづらさ』は分かりません。

なにが社会的障壁か? 見た目から判断することは不可能です。

では、彼らはどんなことに困っているのでしょうか?

実は、彼らも

『なんか人と違う気がする…』とは感じているものの、実際に配慮して欲しいことは分かっていないケースが多かったりします。

『お互いに特徴を知り お互いに合理的配慮を考える』ことがこの講座の目的です。

・脳の働き方の違いから特徴を知る

・物事のとらえ方や考え方の違いを知る

・社会的な障壁になっているものを知る

・合理的配慮のポイントを知る

 

 

少ないながらもアンケートを頂きておりますので紹介いたします。

〇親族の中に発達障害かも…?と思われる子供がおり、この講座の噂を聞きつけて受講。話の内容がわかりやすく「おさえておきたい7つの姿勢」を読み、努力していきたいとおもいました。

〇自閉症スペクトラム障害の特徴を脳内の部位の働きと関連して説明してくださって今までになく納得できました。

〇成人した対象者への接し方に反映できるよう努力したいと思います。ありがとうございました。

 

などなど…

今回の講座、残念ながら参加者が少なかったので、もう二度と開催されないと思います…

だから最後に言わせてください。

発達障害の人達が住みやすい社会を考えること

実はこれ

健常者の住みやすい社会をつくることにつながっています!

障害が『生きづらさ』ではなく、そんな特徴もあるよねっていうただの『状態』になるような社会づくりをしていきたいものです。