意外と身近な〇〇依存症
まもなくタバコ依存症からの脱出1年を迎える事務局の上田です。
今となっては、なんであんなものを吸っていたのか… ? と不思議な気分です。
タバコを吸ってる人は口が臭いし、さらに、コーヒー(ミルクと砂糖入り)でも飲もうものなら死ぬほど臭いので、近づかないで!とさえ思います。
って、今では思っているのですが、20年間は口臭を『放つ側』の人間でした。
別件ですが、私は、怒りやすい性格で苦労しています。
『アンガーマネジメント』の講座を受講したり、アンガーマネジメントのファシリテーターの資格を取得するなど、怒りの感情についても勉強してきました。
が、今なら分かります。
『タバコ』が『怒り』(イライラ)の原因だったと…
タバコを吸っていた頃は、ニコチンが切れるとイライラしていました。
でも、禁煙に成功した今では、そもそもですが、イライラが発生しないのです。
つまり、禁煙こそが最大のアンガーマネジメントだったということになります…
ということで、今回は、誰でも陥る可能性のある『依存症』(アディクション)のお話をしたいと思います。
依存症といっても色々種類があります。
上の写真のように、これだけ種類があると自分も何かに依存しているのでは…? と思っちゃいます。
例えば、SNSで『いいね』が気になって、仕事や家事に集中できないのって、何依存症なんでしょう…?
スマホ依存症ですよね。
ここでは、3つの依存タイプについて簡単にお伝えします。
<物質依存>
タバコ、アルコール、薬物(ベンゾジアゼピンなど)、大麻、コカイン、LSD など…
物質を体内に取り入れることで一時的なメリットを得て、それなしではいられなくなる。
<プロセス依存>
ギャンブル、ゲーム、インターネット、SNS、買い物、食事、仕事、盗み など…
その行為をすることで一時的なメリットを得て、それをせずにはいられなくなる。
<人間関係依存>
親子関係、恋愛関係、性関係、DV、ストーカーなど…
その人がいることで一時的なメリットを得て、その人なしではいられなくなる。
依存症は進行性の病気です。それも、知らず知らずにハマってしまう病気です。
そして、その依存物質や依存行為ナシの生活は考えられなくなってしまいます。
心にも、身体にも、それナシではいられない現象が起こってしまいます。
<例えば、お酒の場合>
正直、生活していても良いことがありません。
たまに飲みに行くと気分が良くなります(お酒を飲むと快楽物質のドーパミンが放出されるからですが…)。
お酒を飲むと気分が良くなることを学習するわけです。
そして、またまた、生活していても良いことがありません。
でも、私は、お酒を飲むと気分が良くなることを知っています。
ある日、自分の想像していた量を飲んでも、なかなか気分が良くなりません…
よって、少し多めに飲んでみます。
すると、気分が良くなりました。
お酒を想像よりも多めに飲むと気分が良くなることを学習するわけです。
でも、まわりから心配されはじめます。
「ちょっと飲みすぎじゃない…?」と。
しかし、「いつでもやめられるから大丈夫」ということです。本当にそう思っています。
ある日、なぜかイライラします。
でも、お酒を多めに飲めば、私は気分が良くなることを知っています。
お酒を飲んで、飲みすぎてしまったけど、なんとかイライラが収まりました。
このように、お酒を飲まないと精神的にイライラすることを『精神依存』といいます。
こうなってしまうと、『心』がお酒を求めるので飲酒が止まらなくなります。
飲酒の機会が増えて止まらなくなることを『連続飲酒』といいます。
ある日、いいかげん飲みすぎなので、禁酒を心掛けました。
すると、仕事中に冷や汗が出たり、手の震えが止まらなくなったりします。
このように、止めたときに出る症状のことを『離脱症状』といいます。
でも、私は…… お酒を飲むと気分が良くなることを知ってしまっています……
唯一の手段です。
トイレに隠れてお酒を飲むと、冷や汗・手の震えがピタっと止まりました。
お酒を飲まないと身体に症状が出てしまうことを『身体依存』といいます。
身体依存まで進行すると、仕事や生活がままならなくなってきます。
常にお酒の状態では、失業したり、離婚したり、怒りっぽくなったり、うつっぽくなったり、
死にたくなったり… 内臓がボロボロになったり… あらゆることがうまくいかなくなります…
アルコール依存症は『進行性の病気+否認の病気』といわれる理由が分かります。
現代社会はストレス社会です。HALT(ハルト)を感じやすい時代です。
※HALTは、上の写真の頭文字をとった表現です。
ストレスフルなHALTな状態でも、日本は便利な国なので、身近に依存できるものがたくさんあります。
コンビニに、ドラックストアに、繁華街に… CMとかもやってるし…
美味そうにビール飲んでる様子を見せられたり、
タバコでホッとひと息ついてるのを見せられたり、
競馬とか競艇とかパチンコとかSNSとかさぁ…
もう、依存しない方がおかしいでしょう…
まさに『依存症大国日本』って感じです。
病気の治療はなんでもそうなのですが、依存症でも『早期発見・早期治療』が鉄則です。
なぜなら、繰り返しになりますが『進行性の病気』だからです。
進行が進んだ末路は、大抵の場合、『社会的生命を失う』ことになります。
考えられる治療の方法は大きく3つだと考えます。
①薬物療法:禁煙補助薬、抗酒薬、飲酒欲求抑制薬など
②心理療法:心理教育、認知行動療法、マインドフルネス、動機づけ面接法など
③自助グループ:AA、GA、NA、ダルク、断酒会など
私も一生懸命勉強しています。
自分自身のためにも必要だし、依存症の人の役に立つためにも必要だからです。
とくに、『動機づけ面接法』は必死に学んでいます。
また、『マインドフルネス』も鋭意勉強中です。
でも、支援のスタートは当人のコレがないと始まりません。
『自分は依存症という病気なんだ』と認めること。
認められれば、病気なんだから治療が受けられます。
依存症は『否認の病気』…
だからこそ認める勇気こそが、最も重要なスタートになります!
追伸
私が『禁煙』に成功したのは、TFT(思考場療法)によるものです。
別名:つぼトントン
つらい場面で『つぼ』をトントンと叩くだけです。
騙されたと思ってやってみることをおススメします。
https://www.youtube.com/watch?v=brTWtp7PNAI&t=36s
↑ 実際にこの先生の講座を受けて救われました。ありがとうございました。
理事・障害者事業部長
国家資格:公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士
その他:TSM(トラウマセンシティブマインドフルネス)修了・SE™プラクティショナー初級修了・TFTパートナー・ChatGPTエジソン塾1期生・整理収納アドバイザー2級 など
『努力すること』と『環境に助けてもらうこと』のバランスを研究し、自分自身の最適化を目指して精進中