【SHIP職員インタビュー】「安心して根拠ある支援が目指せる職場」グループホーム「友」 里見孝広さん

グループホーム「友」(とも) で世話人をされている里見孝広(さとみ・たかひろ)さん、

高齢者介護から障害者福祉の世界に入り、SHIPへ入社されました。

その過程と、これからについてお話いただきました。

 

「24時間働けますか?」

――里見さんは、どのような経緯でグループホーム「友」に入られたのでしょうか?

 

里見

大学では土木を専攻し、卒業してから建設業の会社に入社しました。そこでは現場監督を10年程度しました。当時、世間では「24時間働けますか?」というキャッチフレーズのCMがヒットしており、今では想像もできないほど激務が当たり前でした。

 

その分収入もありましたが、そういった風潮に私は疑問を持っていました。また、建設業界というか、少なくとも私が所属していた会社では、いわゆる悪い意味での体育会系の気質があり、「怒り」「怒られる」のが仕事という文化でした。そのような文化にも疑問があり、「一生続けるものではない」と転職を考えました。

 

 

そして転職となるのですが、正直「手っ取り早く別の職場に行きたい」という気持ちが大きかったです。そこで、当時無資格でも引く手あまただった高齢者福祉の世界に入りました。怒り怒られが当たり前の業界から、感謝の言葉をいただけることの多い福祉業界に入り、そのことがとても新鮮でした。そのせいか、15年ほど高齢者の介護の仕事を続け、最終的には居宅ケアマネジャーもやりました。

 

高齢者の介護に携わっていると、ときおり障害者の方の介護する機会があります。障害福祉サービスを受けていた方が65歳以上になると介護保険の適用のあるサービスに切り替わることが多く、そういった局面もよく経験しました。

 

そのような経験から、現場での支援の仕事を続けたいという気持ちと、障害福祉への興味から、障害者福祉施設(施設入所支援)で働き始めました。その後4年ほど勤務し、2022年4月からSHIPの運営するグループホーム「友」で働き始めることになりました。

 

 

――どうしてSHIPのグループホーム「友」に?

 

里見

実は、「友」に入る前に働いていた障害者福祉施設でおこなっていた支援に対して、私は少々疑問を持っていたのです。支援者の個人的な勘や経験のみのスタンドプレーに頼った、昔ながらの支援をしがちだったんです。

 

そこで、同じ福祉業界の他の職場を知りたくなり探してみたところSHIPの求人が目に入りました。SHIPで大事にしている「根拠のある支援」の「根拠」を知りたいと思い、「友」の求人に応募しました。

 

 

 

支援方法の「答え合わせ」

――SHIPの運営する「友」に入って、どうでしたか?

 

里見

「友」では、利用者様の身の回りの世話をする「世話人」をしています。「友」で働くようになって「まさにこれが福祉だ」と思うようになりました。その理由として、まず1つ目は、極端な利益重視ではないという点です。もちろん、いくら福祉であっても収益がなければ事業は成り立っていきませんが、担当する利用者様が多すぎたり、効率を求め過ぎて早く早くと急かされたりするようなことはありません。

 

2つ目としては、1つ目の結果としてゆっくり丁寧な支援ができているという点です。4年ほど障害者福祉施設で働いていたとはいえ、まだまだ知識や経験を積んでいく必要がある私にとっては、丸投げせずに先輩職員のサポートを受けながらやれている「友」の今の環境は、安心して働くことができてとてもありがたいです。

 

また、サポートも「こんなことも知らないの?」といったものではなく、相手のことを尊重しながら、それでいてしっかりと伝えるべきことは伝える「アサーティブ」なコミュニケーションをしてくれているのもまた落ち着いて仕事に取り組める一因だと思います。

 

以前の施設では「経験がモノを言う」という現場でしたので、「なぜその支援をするのか」という問いに対して「こうだから」という根拠を答えることができていませんでした。そういった専門的な知識が無いまま仕事をしていたのですから、当然ながら利用者様からネガティブなフィードバックが出てきます。

 

しかし、SHIPではその「こうだから」という根拠を明確にした支援をしており、知識と経験がつながって非常に腑に落ちた状態で利用者様への支援をすることができるようになってきています。さらに、そういった知識を得るための研修もSHIPでは充実しているのもありがたいです。

 

振り返ってみると、私にとっては今までにやってきた支援方法の正解を教えてもらえる答え合わせをしているような気がしています。

 

 

 

「言葉」に頼らない支援が新鮮だった

――ところで、「友」はどのような利用者様が多いのですか?

 

里見

重度の知的障害や自閉症をお持ちの方が多いです。男性が20名で女性が5名です。利用者様の傾向としては、言語でのコミュニケーションが難しいというのが挙げられます。通常では言語のコミュニケーションで済ませられるのにそれができず、生活に支障が出てしまうことがある方々です。

 

そういった方々に対しては、絵などを書いたカードや写真を見せたりする視覚提示が有効です。

 

例えば、「お風呂に行きましょう」「トイレに行きましょう」と声をかけてもまったく行動しなかった利用者様であっても、お風呂の写真をお見せするとご理解いただいてお風呂へ向かっていただけたり、トイレの絵の書いてあるカードをご覧になってトイレに行く、といったことができるようになります。私の経験では、以前はそういった状況のときは口頭で強く伝えたりする職場環境にいたので、非常に新鮮でした。

 

 

 

――以前の職場環境との違いや「友」の雰囲気はどうでしょうか?

 

里見

「友」の雰囲気は、明るいですね。明るいといっても「にぎやか」という意味ではありません。みんな大人というか、自立しているといった感じです。とにかくSHIPの職員は知識が豊富ですし、それと共に経験も積み重ねているので、高いレベルでその知識と経験とのバランスが取れているんです。そのおかげで、おそらく利用者様にとっても安心して接することができているんじゃないでしょうか。

 

『明るいと言っても「にぎやか」ではない』と言いましたが、どちらかというと施設内は「静か」です。それは、まず職員が落ち着いているからなのだと思います。仮に利用者様の意にそぐわない状況になったとして、そこで対応を誤ると自傷行為を始めたり、不適切な行動を利用者様がされることがあります。そこで大事なのは、とにかく対応する職員が落ち着いていること。

 

 

例えば、職員が伝えたいことが最初はうまく伝わらずに利用者様のテンションが激しく上がってしまっても、冷静になってカードや写真を見せて視覚的に伝えて利用者様が理解して収まる、といったようなことがよくあります。職員が落ち着いているから、それを見ている利用者様も安心して落ち着く。結果、施設内が静かになるんです。

 

また、独りよがりのスタンドプレーにならないことも「友」の特徴だと思います。ある利用者様の一日のスケジュールが変則的になり、利用者様を不安にさせてしまったときがありました。その対策を「友」の職員が全員で考えました。「この利用者様は私の担当じゃないから」とならずに、全員で情報を共有して対策するチームプレーが「友」ではできていると感じています。

 

 

 

SHIPに向いている人

――SHIPでは、どんな人と一緒に働きたいですか?

 

里見

色んな人に来て欲しいですね。私は年齢を重ねた今、SHIPで働いていますが、もちろん若い人と一緒に働くのも大歓迎です。特に、今の福祉に少しでも疑問を持っている人にはSHIPはうってつけの職場だと思います。私の経験上、「この支援どうなんだろう?」という疑問に対して、「根拠のある支援」という形で答えを見出せるようになるからです。

 

また、今福祉の仕事をしていて行き詰っている人にもぜひ来ていただきたいと思います。福祉を仕事として選んでいる方は、その選択にしっかりとした意志を持っている場合が多いと思います。SHIPは、そんな方の知的好奇心や勉強への意欲に応える制度を整えています。それらを利用して自分を上げることができます。

 

私も、今まで不足してきた知識を頑張って仕入れているところです。一緒に働きたい人というテーマからは外れてしまいますが、私はとにかく先輩の職員を目標として、まずは知識を深めて専門性を高めて、より確固とした根拠ある支援ができるようになっていきたいと考えています。

 

 

 


 

里見さん、ありがとうございます。

常に謙虚に自己を高めていく姿勢を失わない里見さん、

これからも頑張ってください!