障害者就労はOPEN?CLOSE?どっちがいいの?

最近、肥満が進み、スキニーパンツがスパッツに変化しはじめた事務局の上田です。
さて、今日は、EXP立川(就労移行支援事業所)ではじまった新たな「自分発見プログラム」を紹介したいと思います!
 
障害のある方が仕事を決める上で悩むこと…
障害を OPENにして働くか? 障害を CLOSEにして働くか?
人生の決断は、ご自身で決めて頂かなければなりません!
EXP立川では、そのキッカケをつくるためのプログラムを提供しています。
題して『しくじり先輩 & がちトーーーーーーーーーク!』

<しくじり先輩 & がちトークのポイントは?>

 
3者の視点から将来の働き方を考えて頂きます。
①人事担当者の視点から
②障害者就労を経験した先輩の視点から
③求職者と企業をつなぐ支援者の視点から
 ↓
①人事担当歴15年の竹浦さんより
②OPEN就労経験者の小鳥遊先輩より
③障害者就労先を開拓している高橋さんより
それぞれの視点からお話を頂きました!
 

<人事担当歴15年:竹浦さんの視点>

 
竹浦さん自身も精神障害のある方と一緒に働いた経験があるそうです。
その方との当時のやり取りを振り返りながら「やっぱり、何に困っているのかを察することが難しかった」と話されていました。また「何に困っていて何を手伝って欲しいのか?率直に言ってもらうと助かる」とのこと。その他、平成30年から障害者雇用促進法の法定雇用率が2.0%から2.2%へUP(段階的に2.3%)するお話しや、同法に関係する納付金・調整金(企業への褒美と罰のこと)の裏話し、また、総括として『人事担当の本音は、ぶっちゃけた話、労働問題になることが一番イヤ。だからこそ、事前に何でも言ってほしい』というお話しをされていました。
 

<OPEN就労経験者:小鳥遊先輩の視点>

 
小鳥遊先輩は、ADHD(不注意優勢型)とその二次障害(うつ病)から、休職・離職を繰り返し、障害者手帳を取得して、障害をOPENにして働くことを決めた経験をもちます。ADHDのような発達障害は最近でこそ注目されていますが、当時は「何でミスが続くのか?」真剣に悩んだそうです。『抜け・漏れ・忘れ』を自身の特徴として受け容れるまでには様々な葛藤があり、その経験から得た教訓として『自分の弱点を腹落ちするまで理解する』こと、弱点を含め『あるがままの自分を受け容れる』こと、そして特徴を補う手段として『タスク管理の手法と出会い、一般採用者以上の仕事ができている』ことを、熱く語って下さいました。
 

<障害者就労先の開拓者:高橋さんの視点>

高橋さんは、現在、障害のある人たちが働く企業を開拓するため、合同企業説明会や各種セミナーなどに多数参加されています。そこで知り得た情報として、実は企業の人事担当者の本音は「精神障害や発達障害のことが分からなくてとても不安」なんだそうです。雇用される側が不安ってのは分かりますが、企業側も不安だったのですね…
そして、企業サイドが一番望んでいることは『自分自身が本当の意味で自分自身のことをよく分かっていること』なんだそうです。その上で、『お互いに無理のない範囲で配慮し合える関係づくり』が障害者雇用のポイントになりそうだ!というお話しをされていました。

<EXP立川を利用されているメンバーの皆さんの感想は?>

 
EXP立川サービス管理責任者の奥主さんがファシリテーションして皆さんの意見をまとめてくれました。
「障害者差別解消法の合理的配慮が義務っていっても、まだまだ世の中に浸透していないことは事実。だからこそEXPでの自己分析やストレス対処スキルを学ぶ必要があるのだと改めて強く感じた!」
「精神障害の理解は現実問題として進んでいないけれど、自分達が成功モデルになって理解が進んでいけば良い!」などなど…
このような前向きな意見を聴けたことは非常に嬉しく、そして頼もしく感じました!
 

<まとめ>
障害のあることをOPENにして働くか?CLOSEにして働くか?というテーマでしたが、それよりもまず『自己分析の重要性(自分が自分の専門家になる)』がクローズアップされる良い機会となりました。
障害があろうがなかろうが、結局は自分のことを分かっていないと、助けて欲しいことを人に伝えられませんからね!
EXPの由来は『経験値』です。そして理念は『一人ひとりに合ったワークスタイルを実現するために、自らを知る機会と経験を創造する』です。今回の新たな「自分発見プログラム」では、そのような経験を創造できたのではないでしょうか…
 
EXP立川では「説明相談会」や「体験プログラム」などのイベントを定期的に開催しています。ご興味のある方は、ぜひ、画像をクリックしてEXP立川のホームページをチェックしてみて下さい!