睡眠障害と睡眠対策を考える

まだまだ寝苦しい季節が続きます…
皆さま よく眠れていますか?
 
うつ病のスクリーニングでは、生理的欲求の状況をヒアリングしたりします。
生理的欲求である三大欲求は『食欲・性欲・睡眠欲』
抑うつ状態になると、人が当たり前にもつ基礎的な欲求がわいてこなくなります…
だからこそ睡眠対策は大切です。
ということで、本日は、睡眠の基本的な知識に加え、睡眠障害と睡眠対策について、少しだけ情報提供させてもらいます。

<なんで睡眠は大切なの?>
大きく3つのメリットがあります。
①、寝ているときに『成長ホルモン』が分泌します!
②、寝ているときに『細胞の修復と産生』をします!
③、眠ることによって『疲労が回復』します!
 
大きく5つのデメリットがあります。
①、免疫機能が低下して病気に弱い身体になります…
②、集中力・判断力・記憶力が低下して抑うつ・不安が強くなります…
③、血糖値が上昇して生活習慣病になりやすくなります…
④、交感神経が緊張して血圧が上がり心疾患になりやすくなります…
⑤、食欲が亢進して肥満につながります…

<レム睡眠とノンレム睡眠>
いまだにどっちがどっちか?混乱しますね。整理して説明します。
REM(レム):Rapid Eye Movement(ラピッド・アイ・ムーブメント)
寝ているときに『眼球が動きまくっている』現象がレム睡眠です。
 
レム睡眠:脳と内臓は活動⇈ 筋肉は弛緩⇊
ノンレム睡眠:脳と内臓は弛緩⇊ 筋肉は活動⇈
私たちは睡眠中『レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すことで『こころ』と『からだ』を順番に休めている』ことが分かると思います。

<十分に睡眠をとれていますか?>
このような情報を伝えられると「自分の睡眠は大丈夫か…?」心配になってきます。
簡単なチェック方法は『日中を元気に過ごせている』ことだけです。
極端な話ですが、眠れないからといって直ぐに死んだりはしないので、「眠れない…眠れない…」と不安にならず、基本的には「眠れなくても死にはしない」程度の気楽な気持ちで寝床につくことが賢明です。

<自分でできる睡眠対策>
とりあえず『コレはやっておいた方がいい』ってことをお伝えします。
ほとんどが生活習慣の改善です。
〇朝日を30分浴びて体内時計を整える
〇3食食べて体内時計を整える
〇カフェイン・アルコール・ニコチン・カプサイシンを控える
〇日中は身体を動かす(寝る前の激しい運動はしない)
〇入浴はヌルめのお湯にゆっくり浸かる
〇夜の光は避ける
〇眠る場所では眠る・起きる場所では起きる(環境と行動を設定する)
※習慣化へのポイントは『21日間』です。とりあえず3週間だけ続けてみませんか?

 

<睡眠障害の種類>
睡眠障害といわれると『眠れない』を連想しますが、不眠症だけが睡眠障害ではありません。
また、睡眠障害の種類によって、治療方法が異なります。
ここからは、睡眠障害の種類を中心に情報提供します。
※治療法は、ご自分で調べたり、専門医の見解を聞いてください。
 

◎不眠症(いわゆる眠れない症状)
・入眠障害:床についても寝つけない
・中途覚醒:何度も目が覚め、もう一度眠るのに時間がかかる
・早朝覚醒:起きようと思っていた時間よりも、かなり早く目覚める
・熟眠障害:眠った時間に関わらず、熟睡した感覚を得られない
→治療法:生活習慣の改善、薬物療法、リラクセーション法、刺激制御法、睡眠制限法

 

◎概日リズム睡眠障害(いつもの時間のパターンがズレる症状)
・睡眠相後退症候群:明け方近くまで眠れず、昼間際にならないと起きられない(若者に多い)
・睡眠相前進症候群:夕方頃から眠くなり、深夜や早朝に目が覚めてしまう(高齢者に多い)
・非24時間睡眠覚醒症候群:眠る時間が、毎日少しずつ後ろへとズレてしまう
・不規則型睡眠覚醒パターン:昼も夜も関係なく、小間切れに、寝たり起きたり繰り返してしまう
→治療法:生活習慣の改善、高照度光療法 、薬物療法

 

◎睡眠中の異常現象(寝ているときに起こる異常な症状)
・閉塞性睡眠時無呼吸症候群:睡眠中に呼吸が停止して、熟眠障害や脳血管障害につながる
・むずむず脚症候群:足に虫が這うようなムズムズ感が出るため、入眠障害や中途覚醒につながる
・周期性四肢運動:足が勝手にピクンピクンと動き出すため、入眠障害や中途覚醒につながる
・レム睡眠行動障害:レム睡眠なのに筋肉が弛緩せず、夢への反応を身体で表現して異常行動へ
→治療法:マウスピース・CPAP・減量、鉄分補給・薬物療法、カフェインなどの摂取を注意

 

◎過眠症(眠り過ぎてしまう症状)
・ナルコレプシー:1日に何回も・どんな場面でも5~20分間、発作的に眠ってしまう
・突発性過眠症:夜は普通に眠れるが、日中に我慢できないような眠気に襲われる(若者に多い)
・反復性過眠症:1年のうち数回・数日間、1日のほとんどを眠って過ごす時期がある
→治療法:薬物療法

<まとめ>
冒頭にもお伝えしましたが、自分の健康状態を確認するには生理的欲求の『食欲・性欲・睡眠欲』をチェックしておくことが良いでしょう。
大切なことなので繰り返しにお伝えしますが、睡眠が十分にとれることで、大きく3つのメリットが発生します!
①、寝ているときに『成長ホルモン』が分泌します!
②、寝ているときに『細胞の修復と産生』をします!
③、眠ることによって『疲労が回復』します!
ぜひ、ご自身の睡眠について、できることから始めてみてはいかがでしょうか?