ポタリング瞑想
最近、すこぶる元気な事務局の上田です。
元気の理由は、おそれくコレのお陰です。
『ポタリング瞑想』
突然ですが、私は、この言葉を流行らせようと思っています。
ポタリングとは?
一人で(もしくは気の合う人と)気軽に、散歩感覚で自転車に乗ってサイクリングすること。
瞑想とは?
いま・この瞬間に・集中することで、物事を判断せず、あるがまま受け容れること。
つまり、ポタリングしながらマインドフルネスしてみようって話です。
google社でも導入されている注目のマインドフルネスですが、何だかいかがわしかったり、その効果を体感できずに、定着しない人が多いのではないでしょうか?
私もマインドフルネスが定着しなかった側の人間です。
せっかくやる気になったのに止めてしまった人…
私が勿体ないなぁ…と思うのは、続けるとけっこう効果を体感できるからです。
マインドフルネスは、不安や焦りなどの負の感情で悩む方や、ADHDなどの衝動性で悩む方にとても効果があると感じています。(私がこの症状で悩んでいました)
<不安になる人の特徴>
『過去』のことを思い出しては後悔したり…
『将来』のことを想像しては心配したり…
多くの場合、『過去や未来』を必要以上に考えすぎると『不安』の症状が発生します。
不安になる人は『いま・この瞬間に・集中すること』をおススメします。
たとえば、それが呼吸だったり、食事だったり、ウォーキングだったり。
<ADHDの人の特徴>
ドーパミンが足りていないADHDの人は、常に新しい考えを思いめぐらす『脳内多動状態』です。
目に映る出来事、頭に浮かぶ思考、耳に飛び込む音、すべてに反応してしまう『脳内多動状態』です。
ADHDの人には『いま・この瞬間に・集中すること』のトレーニングをおススメします。
ADHDの人がマインドフルネスをしようとすると、頭の中に巡り巡る思考に引っ張られて、例えば呼吸や食事やウォーキングに集中しにくいと思います。
そんな時は、行動そのものに集中を戻してください。
息を吸って吐くことに、咀嚼すること・香りを感じることに、足を踏み出すことに、集中を戻してください。
<でも、マインドフルネスは難しい?>
私もそう思っていましたが、この方法がありました!
『ポタリング瞑想』です。
これによって、ようやく『いま・この瞬間に・集中する』という感覚が分かりました。
<ポタリング瞑想の導入事例>
健康のため、自転車での通勤をはじめました。
自転車に乗っていると色々な考えごとが頭を駆け巡ります。
「あぁ、そういえば、あの仕事をやっていなかった。スケジュールに入れて片づけないと…」
「そうだ。あの人に報告するの忘れてた。あとで連絡しないと…」
とめどなく色々な思考が頭に浮かんできます。
マインドフルネスでは、このような思考を、あるがまま受け止め、非断定的に、受け容れていくのですが、それが本当に難しい…
だから最初のうちは、「色々な浮かんできたぁ~」って感覚だけでOKです。
そのうち、汗が垂れてきたり、足が痛くなってきたり、アスファルトの匂いを感じたり、風が気持ちよくなったり、心地よいイメージが浮かんだり、『いま・この瞬間の・出来事』に思考が向かっていきます。
このように、マインドフルネスの感覚を得るためのハードルを下げてくれるのが『ポタリング瞑想』の良いところです。
そのうち、色々な考えごとに対しても、
「あの仕事をやっていないことを考えている自分がいるなぁ…」
「あの人に報告し忘れていることに心配している自分がいるなぁ…」
と、過去や未来の自分というより、いまの自分の感覚に気づくことができるようになってきます。
なかなかマインドフルの状態になれない時は、自転車を漕ぎながら『呼吸法と数息観』をしてみると雑念にとらわれなくなります。
往復2時間の自転車通勤、朝(仕事の前) と 夕(仕事終わり)に、マインドフルな状態が意図的につくれるようになりました。
<あえて言葉に出してみる>
『あるがまま・受け止める』この感覚に気が付くことは難しいです。
つまり、頭の中だけで考えていると難しいということです。
さきほどの場面では、以下のようにあえて言葉に出してみます。
「あの仕事をやっていないと、今、考えている」
「あの人に報告し忘れて心配だなぁと、今、考えている」
「〇〇と、今、考えいる」ってのがミソで、非断定的に受け止めている状態です。
このように自分の感情を点検し、そのまんま受け容れていくことを『アクセプタンス』といって、ACT(アクセプタンス・コミットメント・セラピー)やDBT(弁証法的行動療法)など、第三世代の認知行動療法では、中核的なスキルとして注目を浴びています。
実は、私が大好きな『森田療法』(1919年:日本最初の精神療法)でも症状は『あるがまま』受け容れていく姿勢を強調しています。
<他にもポタリング瞑想の良いところ>
朝日を浴びると『セロトニン』が分泌されるそうです。
また、リズム運動によって『セロトニン』が分泌されるそうです。
セロトニンは『心の安定』をはかる神経伝達物質なので、不安や抑うつの予防に効果的です。
さらに、身体への負担が少ない有酸素運動なので、継続しやすく、ダイエット効果も期待できます。
<まとめ>
ポタリング瞑想が、簡単で効果的な生活習慣だということをご理解頂けましたか?
これは、私の個人的な感想ですが、
そもそも、ポタリング自体にマインドフルネスの効果がありました。
そして、ポタリング自体がセロトニン分泌促進の効果がありました。
そして、ポタリング自体が有酸素運動でダイエット効果がありました。
もし、興味を持たれた方は『ポタリング瞑想』を始めてみませんか?
理事・障害者事業部長
国家資格:公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士
その他:TSM(トラウマセンシティブマインドフルネス)修了・SE™プラクティショナー初級修了・TFTパートナー・ChatGPTエジソン塾1期生・整理収納アドバイザー2級 など
『努力すること』と『環境に助けてもらうこと』のバランスを研究し、自分自身の最適化を目指して精進中