” 痔 ”の治療のお話し ~痛み編~

もう痔の話しは勘弁してくれや と思うかもしれませんが、一部の痔で悩んでいる人のためにも連投します。

今度は、退院後の “痔の痛み” についてお伝えしたいと思います。

 

まず率直に、痛いか・痛くないか と問われたならば『痛い』という回答になります。

繰り返しの報告になりますが、術後、初めて大便をするときの恐怖感・緊張感といったらハンパではございません。

 

 

あらためて、私の手術の内容をお伝えすると以下の3つです。

・肛門狭窄形成手術:穴が狭いから肛門括約筋の一部を切るやつ

・直腸粘膜脱形成術:肛門から飛び出している直腸を切ったり縫ったりして再形成するやつ?

・LSIS ✕ 2+ALTA多点:9cc(注射療法):注射でイボ痔を固めて沈めさせるやつ

 

 

 

<排便について>

便意を感じたら、強くいきまないように排便します。(5分以内で)

そして、排便は毎日かならずおこなうようにします。

整腸剤や水分を多めに摂って、便はユルめてから出すようにします。

よって、痛みは耐えられる範囲です。

また、痛み止めの薬をしばらく処方されるので、まぁ耐えられる範囲です。

排便後はウォシュレットでキレイに洗浄して、トイレットペーパーで優しくトントンする感じで拭き取ります。

 

 

<痛みの程度>

肛門を切開するわけなので痛みはあります。

手術の痕(傷口)には、屁によるガス攻撃と大便による実弾攻撃が1日に何度も繰り返されます。

「肛門(こうもん)が 拷問(ごうもん)状態~  yeah~  yeah~」と、思わず韻を踏んでしまいます。

ちなみに、入浴によって痛みは改善します。血行促進することよって改善されるそうです。

38~40℃で座浴することは効果的です。

 

余談ですが、術後の痛みは、入院中に『24(トゥエンティ―・フォー)』を観ていたときの拷問シーンと重なる部分がありました。

その拷問シーンは、手のひらを銃で撃たれ、その傷口にガソリンをかけられるというものでした。

 

 

痔の手術は、あらゆる手術の中でも完治までにもっとも時間がかかると言われているそうです。

完治までには1~2ヶ月を要します。もっと早く治ると思っていたのでこれはナメていました。

仕事の復帰もほんとうに “ゆっくりと” が基本だそうです。

 

入院中から退院直後、さっそくリモートワークや ZOOM会議をしまくっていたのですが、痛みが酷くなりました。

やはり、長時間座っていること、長時間立っていること、これらはしばらく控える必要があるようです。

また、重いモノ(20㎏以上)を持ったり、筋トレや激しい運動など、肛門に力の入る行為は禁止です。

自転車はもってのほかで、車もやめておいた方がいい。極力少ない距離を歩いたり、電車に乗ったり、そんな感じの生活をしばらく続けることになります。

 

 

 

<出血について>

術後、肛門に対して厳しめの生活をしていると、傷が開いて簡単に出血してしまいます。

肛門の周辺はもともと血の巡りがいいという特徴があります。

よって、傷ついたときのの出血量はかなり多量になってしまうとのことです。

出血量の確認は、こちら↓↓ のようなパットを常に当てておくことで点検することができます。

(パットに抗菌剤を塗布して、3.4回/日の交換します)

 

 

術後には、2回の出血量ピークがあるとのこと。

1回目は、術後すぐの出血。

2回目は、術後10日~2週間経過したときの出血。とのことです。

これは、手術で肛門の内側を縫合した際の “糸” によるのだそう。

傷口が塞がってくると糸は自然と溶けるそうですが、その糸が肛門からポロッと出てきてしまうのが難点です。

それを誤って引っ張ってしまうと、まだ塞がっていない傷口が広がり、大量の出血をしてしまうそうです。

少し気持ち悪さはありますが、糸はそのまんまプランプランにしておくことが鉄則です。

森田療法やマインドフルネスでも『そのまんま・あるがまま』の姿勢が求められます。

ちなみに、あまりにも出血多量の場合は、速攻で病院へ行くか、救急車を呼ぶか、というくらい大惨事とのことです。

 

 

<日常生活について>

食事は特別制限がありません。

ただ、少しだけ注意点があります。

 

辛い物はやめておいた方がイイとのこと。

はじめて知ったのですが、辛味は体内に吸収されずに『肛門に直行』するとのこと。

たしかに。思い当たる節があります。

激辛ラーメンを食べたときのこと、ものすごいスピードで肛門に辛味を感じました。

 

 

その他、便をユルくするために水分をたくさん摂ります。(1.5㍑/日 以上)

よくある質問としては「コーヒーは? アルコールは? タバコは?」が挙げられます。

 

以下が回答になります。

・コーヒー:たしなむ程度ならOK。利尿作用が強いため、大便側の水分が減ってしまうのでほどほどに。

・アルコール:傷口に炎症を引き起こすのでダメ!とのこと。

・タバコ:よくわかりませんが控えたほうがいいそうです。

 

 

<最後に>

肛門科へ通院したり入院したりする中で気づいたことがあります。

痔の病気を患っている人は世の中にメチャクチャ多い!ということです。

対岸の火事ではありません。

「おまえら、笑いごとじゃね~ぞ」と言いたいです。

つまり、このブログの内容を頭の片隅にとどめておいて、その時が来たら、自分のために活用したり、悩んでいる人へ伝えたりしていただきたいのです。

 

 

全3部作と長くなりましたが、これにて終わりにしたいと思います。

さいごに、この場をかりて皆さまへお礼申し上げます。

 

まずは、家のことを全てやってくれた妻へ、本当にありがとうございました。

そして、長期の休みを快く受け入れてくださったSHIPのスタッフの皆さまへ、本当にありがとうございました。

 

それでは、

アディオス・アミーゴ