【職員インタビュー】安全な職場づくりは「工夫とコミュニケーションの積み重ねから」子笑・鈴木さん
放課後等デイサービス 子笑(こえみ)にて、児童発達支援管理責任者を務めている鈴木さんにお話を聞きました。
SHIPで初めて福祉の世界に飛び込み、20代で早くも管理職に就いた鈴木さん、一度転職を経験した後に再びSHIPへ戻ってきてくれた、貴重なスタッフさんです。
今回は、障害福祉の仕事に興味をもったきっかけや、SHIPで働く魅力、そして今後の目標まで、たっぷり語っていただきました。
――障害福祉の仕事を選んだきっかけを教えてください。
鈴木:
きっかけは、糖尿病で片足を失った祖父の生活を身近で見たことです。
失ったものが多い中でも、支援を受けながら「自分らしく生きようとする姿」に心を動かされました。
また、主任ケアマネージャーとして働く母の影響もあり、自然と「人の力になれる仕事がしたい」と思うようになりました。
とくに障害福祉に関心を持ったのは、個別性の高い支援が求められる点に魅力を感じたからです。介助や手助けだけでなく、「その人らしい生活」を一緒に作っていける仕事に、やりがいと責任を感じています。
「営業から福祉へ」異業種の経験が生かせる職場
――以前は営業職をされていたそうですね。
鈴木:
はい。前職では課長代理として営業職をしており、人材紹介や求人広告、ブランド品の買い取り営業などを経験しました。
学生時代からインターンやアルバイトに励んでおりまして、とくに人との関わり方にはじまり、業務の仕組化、売上意識など、比較的若い頃からたくさんの経験を積ませてもらったと感じています。
――色々な経験を経て、その落ち着いた雰囲気が出ているのですね。
鈴木:
そうなのかもしれません(笑)
昔から、うまくいくための戦略を練るのが好きで、いつも頭の中でシミュレーションし続けています。そして、計画を立ててトライ&エラーをくり返してきたことが、今の自分の財産になっていると思います。
思えば、高校生の頃に野球をしていたのですが、監督代理を任されることもあり、その頃からチームを勝たせるための戦略を練っていました。都大会で優勝するような成果を残したこともありました!
「居心地のよさ」が、忘れられなかった理由
――ところで、SHIPに応募したきっかけはどのようなものでしたか?
鈴木:
福祉の知識も経験もなかったので、職場選択にはとても迷いました。その中で、私が重視したのは「楽しそうに働いているかどうか」です。
SHIPの求人ページに載っていた写真に写るスタッフの皆さんの姿がとても印象的で、「この職場なら安心して働けそう」と感じて応募しました。
――SHIPでは、どのような経験を積んできましたか?
鈴木:
グループホーム「友(とも)」・「友セカンド」、現在の放課後等デイサービス「子笑(こえみ)」と、異なる事業所で経験を積んできました。
グループホームでは、着替えや入浴など生活支援を通して、視覚的な手がかりや環境の構造化を活用した支援方法を学びました。
「できる部分」「できそうな部分」に着目し、利用者様の主体性を尊重する支援姿勢を身につけられたことは、大きな学びでした。
――鈴木さんは、一度、SHIPを退職された後、またカムバックされましたよね?
鈴木:
ええ。別の会社で、高齢者向けデイサービス事業の立ち上げの責任者を経験できるチャンスに恵まれ、一度、SHIPを卒業することになりました。
ただ、残念ながら物件の契約が上手く進まなくなり、立ち上げの前に失職する事態に陥ってしまいました……
そして、ちょうどそのタイミングで子どもを授かることになりました。
家族を養うために営業職への復帰も検討しましたが、居心地のよかったSHIPのことが頭によぎり、気づけば採用担当者の高橋さんに電話をかけていました。
高橋さんには復帰に向けての調整にご尽力いただき、そして、SHIPの皆さんにも温かく迎え入れてもらえて、またSHIPで楽しく働くことができています!
――現在はどのような役割を担っていますか?
鈴木:
子笑では、児童発達支援管理責任者として、個別支援計画の策定やその進捗管理、スタッフへのアドバイス、また関係機関との連絡調整などを担当しています。
ご家族の声を丁寧に伺いながら、「子どもたちの将来を見据えた支援計画」をつくることを心がけています。
安全面にも力を入れており、毎月の訓練や点検、不審者対応、車内置き去り防止なども計画的に実施しています。
「本人のために」を軸に、本音で話せるチーム
――一緒に働いているスタッフは、どんな人が多いですか?
鈴木:
共通して言えるのは、みんな真面目で優しいところです。
子ども一人ひとりのことを、みんな本気で考える姿勢があるため、意見がぶつかることもありますが、最終的には「何が本人のためか?」という軸で答えを導き出しています。
また、チームの心理的安全性も大事にしています。スタッフに余裕がないと、不測の事態に的確に対応できなくなるからです。
子どもたちが安全に活動でき、スタッフも穏やかな気持ちで支援できているとき、「いいチームだな」と実感します。
――『子笑』としての目標と、個人の目標を教えてください。
鈴木:
【子笑の目標】は、家庭や学校とは違う「第3の居場所」として、子どもたちが自分らしく安心して過ごせる環境をつくることです。
通ってくれている子どもには「来たい」と思ってもらい、保護者の方には「通わせて良かった」と思ってもらえる場所を目指しています。
【個人の目標】としては、子どもが安心して過ごせるだけでなく、スタッフも安心して働ける環境づくりに力を入れたいです。
たとえば、誰かが休んでも支え合えるように、担当業務を見える化するなどの仕組みづくり、スタッフ同士の壁をなくして建設的に話し合える環境づくりが目標です。
対話を大切に、壁をなくして最高のチームをつくりたい
――「スタッフも安心して働ける環境づくり」は大事ですよね。もう少し教えてください。
鈴木:
たとえば、壁をなくすために「たくさん話す」ようにしています。もともと話すことも聞くことも得意ではありませんが・・・
でも、一日1回は必ずお話をする、月1回は1on1ミーティングをするなど、自分から進んで対話の機会をつくるように心がけています。
また、「何のために・何に向かって」といった目的と目標の共有を丁寧にお伝えし、その達成のための業務の見直しや仕組みづくりを進めていくことが私の役割だと思っています。
最初にもお伝えしましたが、戦略を考えるのは好きな方なので、四六時中、頭の中でシミュレーションし続けています。
すでに改善が図られてきた業務もあり、スタッフのみなさんと一緒に成果を上げていくプロセスに喜びを感じています。
――最後に、転職を考えている読者の方にメッセージをお願いします。
鈴木:
福祉業界に入るのが初めてだった私でも、SHIPでは「やってみたい」「学びたい」を尊重してもらえる職場でした。
一人ではできなかったことも、仲間がいるから乗り越えられる。そんな実感が持てる職場です。
誰かのために役立つ仕事がしたいと思っている方、一歩を踏み出すことに迷っている方と、いつか一緒に働ける日を楽しみにしています。

国家資格:公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士
その他:TSM(トラウマセンシティブマインドフルネス)修了・SE™プラクティショナー中級修了・TFTパートナー・ChatGPTエジソン塾1期生・整理収納アドバイザー2級 など
『努力すること』と『執着を手放すこと』のバランスを研究し、自分自身の最適化を目指して精進中