【職員インタビュー】未経験から正社員へ。福祉とパンづくりで人を支え、自分も成長「ボンシュシュ」小島さん
東京都八王子市にある就労継続支援B型事業所「ボンシュシュ」は、全国的に見ても高い工賃を誇り、本物のパン屋さん以上にパンが売れる繁盛店です。
障害のある方と一緒にパン屋を運営しながら、地域で愛されるベーカリーとして日々にぎわっています。
今回は、スーパーマーケットで長年働いた経験を活かし、パート職からボンシュシュでの勤務をスタートし、現在は正社員として活躍するスタッフの小島さんにお話を伺いました。
――まずはご自身の経歴やスキル、長所・短所を教えてもらえますか?
小島)
社会福祉法人SHIPに入社するまでは、長年スーパーマーケットで働いてきました。
販売、レジ、品出し、発注、商品管理、売り場づくり、企画など、幅広く経験しています。
接客販売を通じて培ったコミュニケーション力と、デパ地下勤務で鍛えた「何でも美しく包装できる技術」は、前職で身に着いたスキルだと思います。
長所は、いつも元気で世話好きなこと。短所は、その世話好きゆえに心配性なところかもしれません・・・
資格としては、介護職員実務者研修を修了しました。
--福祉の世界に飛び込んだきっかけと、社会福祉法人SHIPに入社した経緯も教えてください。
小島)
今後の人生を考え、何か資格を取りたいと思ったのが始まりでした。
地域や社会の役に立てる仕事に惹かれ、もともと興味のあった介護の勉強をはじめたんです。
初任者研修を修了した頃、ちょうどSHIPで働いていた友人から「ボンシュシュで働いてみない?」と声をかけてもらいました。
パンが大好きだったこと、接客の経験を活かせること、取得した資格も役立てられること、これらのすべてがつながった瞬間でした!
はじめの頃は、パート職として2年ほど勤務して、その後、正社員に登用されて現在に至ります。
――小島さんの現在の役割と、この仕事の魅力について聞かせてもらえますか?
小島)
パート勤務の頃は、店舗作業がメインで、お客様への接客や品出し、お客様と関わる利用者さまのサポートが中心でした。
正社員になってからはそれらに加えて、利用者さまがパンづくりを円滑に進めるための事前準備や作業指示、個別の相談対応など、役割と責任が増えてきました。
ボンシュシュは、地域のイベントにも積極的に参加しています。地域の人たちと直接つながれる場は、利用者さまにとっても大きな励みになります。
個人的には、お客様から「ここのパンは本当に美味しい!」と笑顔で言っていただける瞬間が一番うれしくなります。
お客様の笑顔を見ていると、こちらまで心が温かくなります。
また、焼きたてのパンを並べる時も魅力的な瞬間です。
まん丸に仕上がったあんぱんや、形のそろったバターロール、ふっくらしたクリームパンを見つけると「これを作ったのは誰?」と思わずパン工房に声をかけに行ってしまいます。
そして作った利用者さまを発見して、その方を褒めちぎります(笑)
成長を一緒に喜べることが、この仕事の醍醐味ですね!
――ボンシュシュでは、利用者さまへのサポートはどのようにしていますか?
小島)
とにかく忙しいボンシュシュですが、そんな中でもできる限りのサポートを頑張っています。
通所される利用者さまの人数が多い日は、個々の興味やスキルに応じた担当作業の割り振りが大変です。
利用者さまには自信を深めてもらうためにゆっくりと成功体験を積んでいただきたい想いがあります。
一方、お客様に高品質のパンをたくさん提供したいという想いもあります。
この両方の想いを達成するために、ボンシュシュのスタッフ一同が、チーム一丸となって支援にあたっています。
メンタル面に不調を抱える利用者さまもいらっしゃいますので、定期的な面談でのサポートはもちろん、日常的に困りごとや不安なことも伺うようにしています。
体調がすぐれないときには、通常作業をムリにしてもらうのではなく、紙袋のスタンプ押しやチラシ折りなどの軽作業を提案するなど、その日の状態に合わせた支援を大切にしています。
そのように忙しい中でも個別の支援を頑張った結果として、帰り際に「今日もたくさんパンを作れて楽しかった!」と声をかけてもらうと、ほんとうに疲れが吹き飛びます。
――社会福祉法人SHIPで働くことで、ご自身が成長できていると感じられる部分はどんなところでしょうか?
小島)
私は福祉業界未経験で入りましたが、社会福祉法人SHIPは研修制度がとても充実していて、安心して学びながら働けています。
未経験からのスタートでも一つひとつ丁寧に教えてもらえるので、不安を感じることなく現場に入ることができました。
むしろ思っていた以上のスピードで、自分が成長している実感があります。
たとえば、障害の特性について学ぶ研修や、相談支援のスキルを磨くためのロールプレイ研修があります。
スタッフ同士が利用者さま役・支援者役に分かれて実践するので、実際の支援場面に近いリアルな感覚が身につきます。
病気や障害の特性を理解しながら、利用者さまの困り感に寄り添う形での対応を学ぶ中で、「こんな風に声をかけたら安心してもらえるんだ」と気づき、自分の対応に自信が持てるようになってきました。
また、学んだことを「研修発表会」で発表する機会があるのも刺激になっています。
回を重ねるごとに「自分のしている支援には、こういう根拠があるんだ」と理解が深まり、今では学んだことを自分の言葉で伝えることにもやりがいを感じています。
そして何より大きいのは、研修で学んだ知識やスキルを日常の支援にすぐ活かせることです。学びと実践がその日のうちに結びつくので、成長の手応えをリアルタイムで感じられます。
「学んで終わり」ではなく「学んで使える」環境が、SHIPとボンシュシュの魅力だと思います。
――どんな人が社会福祉法人SHIPに向いていると思いますか?
小島)
やっぱり、チームで協力できる人です。
福祉の現場は連携が命。小さなことでも共有し合うことで事故やトラブルを防げます。
忙しい時こそ、協力して乗り越えられる人が向いていると思います。
ボンシュシュは、福祉とパンづくりを通じて人を支えながら自分も成長できる、やりがいのある仕事です。
人を大切にする気持ちがあれば、きっと楽しく働けます。
福祉未経験の方でも心配はいりません。
私自身も未経験からのスタートでしたが、優しいスタッフがしっかり教えてくれます。ぜひ一緒に働きましょう。
ボンシュシュは「福祉のパン屋さん」という枠を超え、地域に愛されるおしゃれで本格的なベーカリーです。
パンを買うことが、福祉を応援することにつながる。そんな場で働くことは、自分のキャリアを広げる新しい一歩になるかもしれません。
「人を支える仕事をしたい」「仲間と一緒に成長したい」
もしそう思うなら、SHIPでの仕事はあなたにぴったりだと思います。
福祉のお仕事を未経験から、今までのキャリアをフル活用して活躍されている小島さんでした!
持ち前のバイタリティーと明るさで、これからもボンシュシュを盛り上げていっていただきたいです。

国家資格:公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士
その他:TSM(トラウマセンシティブマインドフルネス)修了・SE™プラクティショナー上級受講中・TFTパートナーなど
『努力すること』と『執着を手放すこと』のバランスを研究し、自分自身の最適化を目指して精進中