【職員インタビュー】アイディアを出し合い・とことん考える姿に共感して『笑プラス』志村さん

 

--簡単な自己紹介をお願いします。

 

志村: 笑プラス生活介護)で生活支援員をしている志村です。

大学院で心理学やASD(自閉症スペクトラム障害)の方への専門的な支援を学んだのち2019年4月に入社しました。

早稲田大学の大学院生時代、SHIPの利用者様を対象に『心理検査』をおこなったことがキッカケでこの法人を知りました。

障害福祉で心理検査を支援に取り入れている施設は少なかったので「SHIPって先進的な取り組みをしている法人だなぁ」と感じました。

また、スタッフの人たちが楽しそうに働く姿や雰囲気が好印象で、これも入社の決め手になったと思います。

和やかな雰囲気でありつつも、利用者様の支援については真剣にアイディアを出し合い、とことん考える姿を目にして「私もここで働きたい!」と思い入社しました。

 

 

 

--大学院で学んだ専門性をどのように発揮していますか?

 

志村:利用者様の日中活動の見守りやフォローをおこなっています。

活動の様子をじっくり観察しながら、利用者様にとって過ごしやすい環境づくりができないか、活動の幅を広げるにはどのような工夫をすればよいかなどを考えています。

臨床心理士・公認心理師の資格ホルダーということもあり、笑みプラスの心理担当として心理検査(TTAP感覚プロファイルなど)の実施も任せてもらっています。

 

 

 

--利用者様が笑顔で過ごせるようにどのような工夫をしていますか?

 

志村:笑プラスでは、重度の知的障害のある(障害支援区分5以上の)利用者様が通所しており、屋内作業や屋外活動をおこなっています。

また、多くの利用者様はASDのある人たちです。そのため、みなさんが安心して過ごせるよう環境づくり(構造化支援)には力を入れています。

構造化支援では『個別性』を大切にします。とくに理解の仕方はまったく異なるため、一人ひとりに合わせた様々な工夫をしています。

たとえば、関係のないモノやヒトが目に入ると、いま取り組むべき作業に集中できなくなってしまう…というケースがあります。その際は、作業スペースにパーテーションを設置することで、気になる刺激を減らして集中しやすいように環境を整えていきます。

 

 

志村:知的障害やASDのある人への支援の基本ですが、『声かけ』よりも『絵・写真』や『文字』によるコミュニケーションを取り入れています。

何をすればよいかの『期待』を目で見えるカタチで提供し、利用者様にとって理解しやすくなるようにスタッフみんなで工夫しあっています。

感覚に敏感な利用者様は、ちょっとした刺激でも気になってしまいますし、アイドルタイムを過ごすことが苦手な利用者様は、今なにをすればよいのかが分からなくなったりします。

こういった障害の特性がいわゆる問題行動につながるわけですが、構造化支援をすることで本人と環境とのミスマッチが解消され、落ちついて活動に参加できるようになってきました。

少しずつですが支援の成功体験も実感しており、やりがいも感じはじめています。

 

 

--プログラム提供のねらいを教えてください?

 

志村:作業プログラムでは『自立課題』というものに取り組んでもらいます。

自立課題は、利用者様の特性や能力・好みなど個別に合わせて作っており、ご自身の力で達成できるものを提供しています。

この課題を通して「一人でできた!」という達成感や自己肯定感を高めること、できることを増やすことを支援のねらいとしています。

利用者様が安心できる環境のもとで、みなさんが好きな活動や得意な作業を見つけられるような『笑プラス』にしたいと頑張っています。

 

 

--最後にSHIPの一員として働きはじめて6ヶ月経ったいま、感じていることを教えてください。

 

志村:支援について悩むことはたくさんあり、利用者様を混乱させてしまうときも多いので、まだまだ力が足りないなぁ…と感じています。

繰り返しになりますが、利用者様の「一人でできた!」という達成感と自己肯定感を高められるように日々の勉強を続けていきたいと思います。

それから笑プラスの存在が、重度の知的障害のある人でも地域の中で『安心して・自分らしく・笑顔になれる』そんな場所であることを、地域のみなさんにも認識してもらいたいです。