新規開設苦労話

みなさん、こんにちは。
SHIP本部事務局ヒューマンリソース推進室の若林です。

自閉症の方々は、臨機応変が苦手です。すっかり寒くなりましたが、利用者の中には、服を着るのが苦手な方もいます。温度に合わせて服を替えるのも重度の利用者には難しいことです。職員の皆さんは服を着る習慣をつけることや、季節に合わせた適切な服を着ることができるように支援しています。しかし、厚着はまだ苦手な方もいます。大好きな散歩を一年通して行うためには、季節に合った服装を着ることができるように支援していくことが重要です。

インフルエンザも流行ってきました。利用者も職員も風邪などひかぬよう気を付けてくださいね。

健康は本当に大切ですよ。

重度知的障害者を対象とした生活介護・グループホームの新規事業は、段々と人が増えてきました。

今回の新規事業は今まで以上に新しい職員を採用しました。

いやー、思った以上に難しいです。

何が難しいかといいますと、職員全員が根拠を基に個別支援の方向性を共有していることです。

SHIPでは事業所のサービス管理責任者が利用者個々の支援の方向性を示すことになっていますが、20人、30人新しい職員がいっぺんに入るとなかなか末端まで浸透するのは困難です。

特に新しい職員は、まず利用者を理解して対応することよりも、自分が何をしたら良いかに思考が傾きます。

自分の仕事をしっかりしたいと思えば当たり前のことではありますよね。

サービス管理責任者は、「どうしたら良いか?」と聞かれたら、その場の対応を答えるだけでなく、対象となる利用者の特性とその対応の意味を伝えてください。

でないと職員の対応は画一的になりますよ。

経験の少ない職員は上司の指示を個別の対応としてではなく、事業所のルールとしてとらえてしまいます。

そして画一的な対応を注意されると混乱します。

そうなると理解できないから不安になり、事あるごとにまわりの指示を求めるようになりますよ。

個別って何?何を基準に個別??これで良いの???

解らなければその都度聞くしかないですよね。

そうなるとサービス管理責任者の負担が大きくなるだけでなく、職員のスキルアップもしない悪循環に陥ります。

人材育成は新規事業でサービス管理責任者が一番重視してほしい部分です。

法人内で経験のある職員にとって当たり前のことでも、新人職員にとっては驚くことばかりです。わからないことばかりです。

解りやすく支援の方向性と障害特性から導き出されるその対応の意味を伝えていってください。
どうしたら理解できるか? どうしたらわかりやすいか?

まずは個別支援のため学ぶことが大切です。
サービス管理責任者は教えることが大切です。

利用者と同じように粘り強く職員個々に合わせて伝えていく必要があります。

解らなければ自閉症者でも健常者でも困るのは一緒です。
解らなければ、自分の価値観や経験で判断するようになります。
自分が安心できる行動を無意識に始めます。
利用者はかみ合わない対応に不安定になります。
そして支援者の許容量を超える利用者ははじかれていきます。

支援は個々に合わせる必要があります。

自閉症の診断基準は社会性とコミュニケーションに困難があることです。
それは脳機能の働き方の違いから起こります。
学びやすい方法が健常者とは違うのです。
それは優劣ではありません。
世界的には文化の違いととらえられています。

コミュニケーション方法をふくめ、適した環境を提供できれば、利用者は自ら学ぶことができます。

そして職員にやらせられるのではなく、利用者は自発的に行動し社会適応しやすくなります。

サービス管理責任者は目先の指示だけでなく、長期的な展望を示していってください。
長期的な展望は根拠のあるアセスメントを基にすることを忘れないでください。

いきなり自分で考えさせるのではなく、
基礎的な知識をまず身に着けることを重視してください。

それにより、職員は安心して利用者個々に合わせた支援を提供できます。

ただし、うまくいかないことがあれば、事業所だけで抱え込まずに本部に相談してください。

義務とか責任感とかプライドとか、大切なことかもしれません。
ただ、一番大切なことは利用者により良い支援を提供することです。

SHIPの理念はみんなが幸せになる社会をつくることです。

障害の重たい方々が地域で暮らす場所はまだ少ない現状です。

簡単にできるなら、すでに沢山あるはずです。
難しいから少ないのです。

一人の力は微力でも、共に学び、共に考え、力を出し合い、
一人でも多くの利用者が地域で生活できることを目指しましょう。